やさしいコミュニケーション<エコビレッジサイハテ×NVC>

2020年11月11日に
エコビレッジサイハテは9周年を迎え、
周年祭を開催しました。
エコアイテムをつくるワークショップや
心身の健康を促すレッスンなど
サイハテ村民の才能あふれる催しで
村はにぎわっていました。

今年は周年祭のスペシャルゲストとして
アーバンパーマカルチャーの実践者、共生革命家の
ソーヤー海さんに来村していただきました。

非暴力コミュニケーション「NVC」を
ワークショップで体感し、
サイハテ村民、ゲスト含め総勢約20名と共に
理解を深める時間を過ごしました。

「村」というコミュニティーで
どう心地よい人間関係を築いていくか、
目の前の人と心の距離をどう縮めるか、
実践的なコミュニケーションの方法を
約2時間のワークショップを通して学びました。

私、トシコは
初めてNVCを知り、まず
コミュニケーションの方法を学ぶことができるんだ!
という発見がありました。

サイハテで開催されたワークショップの内容と
それを通して私が感じたことも紹介します。

共感と共感でないものを知る

私は、
日常生活の中でむかついたり、
傷ついたり、
悲しんだ経験を誰かに話すことがあります。

不満を耳にしたときに
何と言ってその人の気持ちに寄り添うか?

聞いている自分のコンディションによって
全く寄り添えず、
さらに傷つけてしまうことも。

無意識に発する言葉が共感をしているつもり
知らず知らずのうちに
相手との距離を生み出すきっかけになってしまうこともありました。

受け入れてもらえない自分を封じ込む経験

長く同じ人と付き合うと
自分の本当の気持ちが言えなくなる経験が
私にはありました。

以前お付き合いしてた人との関係で
それは頻繁に起こっていました。

この話題に触れると
意見がぶつかるから話さないようにしよう…

自分のこの部分を出すと関係が悪くなる。
先週もそのせいでギクシャクしてしまった…

受け入れてもらえない経験が
心の傷のように癒えなくて
さらに傷つくことを恐れて
どんどん素直な気持ちが封じ込まれていって…

本当の自分の気持ちを押し殺して
出しやすい自分だけを出して
‘演じて’いました。

心から笑えていない自分に気づいたものの
その解決方法が分からず
その人との関係も終わってしまいました。

共感じゃないワークを通して共感を理解する

「共感する」とはどういうことなのか、
逆の「共感をしない」ワークを通じて理解を深めました。

相手が抱いている不満に対して
「共感しない」言葉はどんな会話なのか
第三者の目線で聞くことで気づきがありました。

ワークショップでの例題は夫婦関係の不和。
上の「共感しないカード」に従って
参加者が「共感しない会話」を演じました。

「あ~そうゆうことあるよね。
 私も昔もっと大変なことがあってさ~…」
物語を語る(会話ジャック)

「大丈夫!そんなの気にしなくても何とかなるよ♪」
感じさせない

「どうして?なんでそうなってしまったの?
 それはあなたにも問題があるんじゃないの?」
質問攻めにする

「分かる分かる!
 そういうの本当にめんどくさいよね~」
同情・同調する

やり取りを客観的に見ることで
傷ついたその人の感情に実は寄り添えていないことや
その人がどんどん小さく委縮してしまう様子を
目の当たりにしました。

このワークを通して自分が今まで
「同情すること=相手に寄り添えている」と思って
会話してきたことに気づきました。

同情している会話を客観的に耳にし、
もっと相手の本当の気持ちを深く知りたいと思いました。

本当のニーズは何だろう?

相手が不満を発言したとき
どんな言葉だと共感することができるのか
もう一つのワークを通して学びが深まりました。

自分が大切にしている価値観「命のエネルギー」を
「ニーズ」と呼びます。

そのニーズを客観的な視点と
自分自身への問いかけで見つけていきます。

3人の小さなグループに分かれ、
最近「嫌だな」と思った経験を1分間でシェアしました。

私が最近不満に思ったことは
共有のバスルームの排水溝に髪の毛が詰まっていたこと。

その経験に対して
聞いていた2人が
「あなたの本当のニーズはこれじゃないかな?」
と目を見ながらカードを話し手に渡します。

それを聞いた2人が私に渡してくれたのは
「調和」「信頼」「協力」「支え・サポート」でした。

2人が渡してくれたカードを踏まえ
さらに自分のニーズに当てはまるカードを加えていきます。

私は「秩序」「思いやり」「誠実さ」を追加しました。

そして受け取ったカードと
自分が加えたカードの中で
特に当てはまるニーズを3つ選びます。

その時私が欲していたことは
「調和」「信頼」「思いやり」の3つでした。

本当は共同生活している仲間と
調和しながら暮らしたくて
信頼をおける関係になりたくて
思いやる気持ちで行動したかったんだと。

自分内側にあるニーズを認識するのに
客観的な推測で渡されたカードで
「確かにそうだ!」
「そういう視点もあるな~」という
自分だけでは探り出せなかったニーズに
気づくことができました。

NVCワークショップでトシコが感じたこと

このワークを通じて一番私が強く思ったことは
「それはこうでしょ!」と
決めつけた言葉をかけられるほど
「違う!」と
反発したくなる、心の距離を置きたくなると
実感したことです。

「知らないくせになんでそんなこと言いきれるの?」
「私の気持ちの何が分かるの?」

目の前で会話をしているのに
心の距離がどんどんできて
近いのに遠い人になってしまう。

近い人が遠くなって、
その人の前で素直な自分が出せなくなって
愛想笑いで済ませてしまう。

心の距離を縮め、
相手に寄り添うためにはまず
譲歩的な会話
「~じゃないかな?」
「~だと思ったんだけどどうかな?」
と余白のあるコミュニケーションを実践していこうと思いました。

トシコ

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